●暇旅日記5:ダマスの男湯に突撃!(俺のせいじゃないっ)

8月2日昼

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TJさんとわし、ついにダマスカスに到着。
Kさんとトモさんに教わった宿に行くべく、まずは旧市街地へ。ここは城壁に囲まれたOld City。非常に歴史あるアーケードがそびえたってる。
(この編を参考にしてね →〜ダマスカス旧市街散策〜


しっかし暑ーーいNe!温度計を見ると・・・なんと46度とある。うそー。気づくとペットボトルの水がいつしかお湯になっていたのだった。誇張じゃないよ、本当に湯なのよー。まいった。

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宿『Al Amin Al JADEED』に到着。すると運悪く空きベッドが1つしかない。うーむ・・・と悩む我々に、宿のオヤジがひと言。

『外のソファーで1人寝てくれればそれでもいいよ。』

おお!実はTJさん、『ダマスでは屋外ベットに泊まりたいっス』と言ってたため、本当に願ったり叶ったりの展開となった。
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↑外ソファーの写真。なかなか良い中庭だった。


部屋にはいり一息ついてると、『こんにちはー』と美女登場。某大学アラビア語学科の才女、【AYAさん】である。エジプトに留学経験ありの、アラビア語ベラッベラの彼女、彼女も別の宿から今日、この宿に移ってきたばかりであった。

彼女の今回の旅はレバノンのベイルートから中東へ入り海沿いに北上し、そこからシリア東部、砂漠地方を回ってからダマスカスへと着いた。この後ヨルダンからエジプトへむかって旅するという・・・。・・・あ、ちょうど私と逆ルート!(しかも女性一人同士!)お互いに情報交換をはかる。


それからこの宿にはもう1人、日本人が泊まっているという。それが【HAYAさん】。某大学在学中の彼は、夏休みを使ってダマスカス大学短期留学プログラムに参加してアラビア語を習っているのだという。
今は授業中で、夕方帰ってきたら飲む約束をしてるとのこと。我々もそこに加わることにして、夕方まで少し街の散策をすることに。

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とりあえず非常に腹が減ってた我々は、ここぞとばかりに食べ物屋を攻めた。順番に写真とともに解説を。

  • ファラフェル・ラップ

 豆をつぶして揚げたファラフェルトいうコロッケを、アラブパンでまいたもの。約100円。ボリュームあって野菜いっぱい。ヘルシーかつ腹持ちよし。んまい。

  • ナッツアイス

 街行く人がみんな手に持ってたアイス。ピスタチオ特盛りでおいしすぎる。Bakdashという超有名店。約100円。

 タマリンドという甘酸っぱい実をすりつぶしたもの。約100円。変なカッコのおじさんが、よっこいしょとついでくれたー。


うー、シリアは物価が安い!
そしてどれもこれもがおいしすぎる!なんて素晴らしい。
大満足だーーーー!!!

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満足したのち、世界遺産のウマイヤド・モスクを見学。実は私の目的は、この敷地内にある【サラーフ・アッディーン廟】へ詣でることだった。

マイナンバーワン中東ヒーロー、サラーフ・アッディーンこと【サラディーン】。彼への愛を語ると、多分すごーーく長くなるので割愛。TJさんにも半ば呆れられてたしな。はは。

TJ『こんなサラディーンをピンポイントで求めてる人、あまりいないよねぇ・・・。』

・・・そ、そうかな?!
とにかく、サラディーンの棺を詣でられて超超超感動!


今後の旅の安全を目いっぱいお祈り。また、イスラム教キリスト教宗教的な対立の緩和についても祈らずにいられなかった。みんながサラディーンみたいに寛容だったら、きっとまるーく収まるのにね。今の時代だからこそ、彼の振る舞いに学ぶ必要があるとおもったよ。


モスク内で、砂漠の街・デリゾールからきたイスラムギャルたち(17歳美形)に、一緒にうつってくれとせがまれてとりました。わしがかぶってるのがヒジャーブです。モスク=礼拝堂のため異教徒でも着用必須。入り口で貸してくれる。
くわしくはこちらへ→ウマイヤドモスクとサラディーン廟

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ここでTJさんと別れて、私はひとり街の雑踏へと消える。ダマスカスでどーしてもやりたかったことがあったからです。
それは・・・ハンマームにはいること!ハンマーム=アラブ式銭湯で、アカすりやその他諸々エンジョイできるとのこと。


地球の歩き方』をたよりにテクテクあるいて到着。よし、なんとか女性の入浴時間に間に合った・・・。
勇んで入り口へGO。係のおにーさんがいたので、入浴料やアカすりなどのメニューなどについて話すこと5分。さて、と風呂場に入ろうとした止められた。

『ダメダメ。君は入れないよ。』
『え、え、なんでなんで???ひょっとして今日の営業はもう終了なの???』
『だって、ここ、男湯なんだもん。』


・・・?!
えっ?!
ええっー?!
えええーーーっ???!!!


そう、なんとそうとは知らず男風呂に突撃!してしまったのだーーー・・・。orz



・・・だってガイドブックには『女性時間あり』って書いてあったし。うっそー。っていうかにいさん、そういう大事なことは早めに言ってくれよ・・・orzorz
『近くの女性専用風呂があるから、そっちに行ってね』
はい・・・。異国でも、またやってもーた・・・とーちゃんかーちゃんゴメンよ・・・

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ジモティーに道を聞きつつ、なんとかハマムにたどり着く。カーテンがたれ下がってていかにもな雰囲気。
近くのガキンチョ(7・8才)が、『ハマム?ここだよ!』ってニヤニヤしながら教えてくれた。ちっちゃいのに内部の様子に興味津々のようだ。
君、将来有望!


中に入ると、『あー、今日は停電でスチームも湯も出ないから店じまいだよ』といわれる。ガーン。運悪し。しかしここでひるむスキュではない。

ス『ジャパニーズは1日1回必ず風呂に入るんだ。しかも毎日。シャワーじゃダメなの。だからなんでもいいから入れてよ。ノースチームもノーエレクトリックも、マーフィームシケラ*2っす。』

すると店のねーさんは渋々入れてくれた。やった。

ここのハマムは非常に古いつくりで、多分1300年くらい前からあるのではないか。とても落ち着いていて、リラックスできる脱衣場。そして中は水道がチョロチョロ。足湯をして、頂けたオリーブ石けんで全身を洗い、汗をさっぱりさせる。
・・・ふー、生き返るね。やっぱり日本人は風呂だね風呂。
アカすり等も休みで残念だったが、チャイを頂いてくつろぎのひと時をすごす。

そしてもう一つの収穫。イスラム国の女性たちのかぶっている黒いヒジャーブの下の神秘を、まじまじと見ることができたのであった。
・・・・・・。

男性陣は想像してみてくださいね★

(風呂事件のetc・・・はこちら→ハンマームにトライ!

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【ダマスカス編・後半へつづく】

*1:他の宿では、夏のこの時期は屋上ドミがあるんです。またの名を雑魚寝とも・・・

*2:アラビア語で『ノープロブレム』