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8月4日 早朝
ファンがあって涼しいはずの部屋は、夜中に停電がおこったようでまたまた熱帯夜。外は涼しいのに部屋はは地下にあったため風が入らず、昨日につづき早めに目が覚めた。
5時。
TJさんも目覚めたので、着替えて朝日に照らされた遺跡を見に行く。
またまた天気は若干曇りだったものの、朝の光が浮かび上がるその光景はとても神々しかった。別世界に迷い込んでしまったかのように、現実感がなくなる。
美しい美しい砂漠の古代遺跡。かつての名残をかすかにとどめる姿は、まるで蜃気楼のよう。
日が昇りきったところで、いったん探索終了。朝ごはんを食べに町に戻る。もともとレストラン自体も少なく小さな町なのだが、早朝から開いているレストランはさらに少なく、オープンテラスになっているツーリスティックなカフェに腰をおろす。
中東名物のデーツ(ナツメヤシの実)をつかったパンケーキにレモンミントジュース。2品で250sp=500円。フレッシュでとてもおいしいが、旅行者プライスでチト高し。
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一息ついていると、遠くからあわててやってくる人が・・・どうも日本人のよう・・・
・・・ってアレ?!Youさんじゃん?どしたの?
『アンマンにロケット砲が打ち込まれたって、会社から国際電話で連絡があったんだ』
『だから、ここの隣のネットカフェで情報を得ようと思って』
エー!あんな安全なところに何の目的で???イスラエルやイラクとドンパチはじめる理由は、ヨルダンにはない。じゃあ誰が打ち込んだ??ルアイやマンスールのみんなは無事なの???
みんなに動揺が走る。
特にYouさんは、今日パルミラ→ダマスカス→アンマンまで一気に行かなくてはならず(私達が2日かけてきたコース)、旅程に影響がでるかも、とのこと。うむむ。
あいにくネットカフェは早朝でクローズ。Youさんのご家族が日本で調べた結果、おなじヨルダン国内でもアンマンではなく『アカバ』、そしてすぐ隣のイスラエルの『エイラート』に打ち込まれたとのこと。
・・・アカバって言えば、ぺトラで一緒だったNさんが行くっていってた!彼、大丈夫かなあ。日がたってるし無事だと信じたい。でもひとまずは安堵。
ここでYouさん、飲み物を飲もうとするも代金100spの持ち合わせなし。『じゃあいくらならあるんだ?』と店の親父に聞かれ、50spだと答えると、ちっちゃいグラスにジュースが注がれてきた。・・・このへんは、まったくもってアラブ的。テキトーすぎる。
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ここで珍イベント発生!
無事もわかったことで安心し、じゃあそろそろ観光にいくか・・・と相談してたら、店の親父が近づいてきて”ホラ”と一枚の紙幣を見せてきた。
・・・わ!!!!
なんとそのお金には、サダム・フセインの顔があったのだ!!!!
これはイラク旧体制時のお金で、もちろん今では流通していない。親父、どこでこんなものを・・・。ざわ・・・ざわ・・・
『写真とるなら1ドル、買うなら5ドルだ』
・・・いい商売してるなー。でもこんなの見逃すわけにはいかん。ってことで、がっつくように一同お買い上げ。なんて商売上手。見せるタイミングとか絶妙すぎるぞ。親父。
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再度、ユージさんともお別れ。うまくアンマンまでいけるよう旅の無事を祈りながら。
宿に戻ってチェックアウトをして、昨日のサイトーとおちあう。昨日のスペイン人夫妻も一緒だ。今日は"エラベール3兄弟の塔墓"と"ベル神殿"という、パルミラ遺跡のなかでも大規模で歴史的価値のある場所を案内してもらうのだ。
まずは"エラベール3兄弟の塔墓"。
当時、多額の寄付などをして貢献したエラベール家の立派なお墓。内部に壁画が描かれていたのだが撮影禁止。残念。
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続いてパルミラ遺跡最大かつ中心部であったベル神殿。入口にいくと・・・アレ!!???・・・またもやYouさんではないですか!三度の再会にみんなで嬉しくなり、そのまま一緒にベル神殿をまわる。
しかしこの大きさっていったら!約2000年も前ですよ?柱をを寸分の狂いなく立てたり、石から切り出したりする技術とか、本当に古代人の凄さを思いしらされる。現代から見ると古代は遅れた時代だなんてつい思ってしまうけれど、絶対にそんなことはない。ポストモダン的解釈みたいだけれど、古代の人々の生活に思いをはせられずにはいられない。
時間はたつのは早いもので、そろそろ昼前。そしてパルミラともさよなら。そしてYouさんとも、今度こそ本当の本当にさよなら。感動を彼と分かちあえたのは、とてもよい思い出だった。
さよならが募るその前に、次はどこの国を攻めたいか聞いてみる。(ちなみに彼のパスポートを見せてもらったが、ロシア2回、カザフ、ウズベキ、コーカサス地方、その他ビザでページがいっぱい埋まっていた。やるな。)
『あの、会う人会う人みーんな、"イエメンいいよ!"って言うんですよねー。どんだけいい国なんだと。気になりますね。今一番アツいんです。』
・・・ぎゃー!
私達もそうだよ!イエメン勧められてその気になってたの!
『わ!やっぱり!じゃあ次はイエメンで会いましょう!』
そんな、冗談のような約束のような話を最後にして、彼はダマスカスへ、私達はホムス行きへのバスへと乗車。
そして次の目的地ホムスでは、TJさんとのお別れが続いて待っている。
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※よりくわしい旅行記はこちらより↓
http://4travel.jp/traveler/pans/album/10500810/