アビーロード40周年祭りに行ってきた

8月8日は、ビートルズのアルバム、Abbey Roadのジャケ写が取られたことで有名な日だそうなんです。ロンドン行きが決まってから自分も知ったのだけれど。その時間は11時42分、その時に世界中からビートルズファンがロンドンの北にある、アビーロードに集まってお祝いしたりなんやかんや祭るらしい。。。
折りしも今年は、ちょうど40年に当たるそうで、ファンの気合いもはんぱなさそうです。朝のBBC(イギリスのNHK)のニュースでも特集されていた。


ということで、この日、アビーロードに行ってみた。
今日は工事で地下鉄が止まっていたのに、みんなあの手この手でアビーロードを目指してきてる・・?というか、アビーロード行きのバス車内からすでに、気合の入った洋服を着ていたり、『さあみんなでアビーロードに行こうじゃないの!』というおねーさんのシャウトが聞こえてきて、それに対してみんなでやんややんや拍手喝采。もうね、ここからはじまっていたのであった。


さて、道の両端を見てみると・・・・
・・・ぐぎゃー、すごい人だかり!普通の道なのに、今日だけはすごい混みようで。ビートルズよろしく横断する人もいて、車が止まりっぱなし。通りすがりにストーンズのサティスファクションを歌っていったタクシーの運ちゃんもいたな。笑いとブーイングをあびていたりして、なんだか笑えた。


そして11時42分になる、、、
すると今度はジョンレノンが乗ってたペイントされたロールスロイスが登場!
メンバーのそっくりさんが登場してアビーロード・ウォーキングをはじめる!
なんかえらい盛り上がり!皆大興奮しまくってました。


交通はそこだけマヒしてて、バスの運ちゃんも諦め顔。乗客もすっかり呆れていた。そのうちポリスが交通整理にやってきたりして、アビーロードの交差点周辺は、もうかなりカオス。そのうち誰かの弾き語りでの”ヘイ・ジュード"合唱もはじまった。やっほぅ。
非常にファンタスティックな時間でした。動画も取ったのですが、帯域制限でうまく上げられず。別の機会にひっそりあげよう。ポリシーン・パン・ザ・グレート(しつこい)。


たくさんの人があふれかえっている光景で、涙が出そうになったのは、、、
何故だろう、ミュージシャンが愛されることが、とてもうれしく思うべきことのように感じたからかもしれない。特に今年は、色々なミュージシャンが天に召されてしまったから、特別にそう思うのかもしれないと、ふと頭に浮かんだ。

自分はみんなみたいに、熱狂的なビートルズファンではない。だけれど、ビートルズの中でちゃんと聞いた最初のアルバムは、Abbey Roadだったんだな。でもそこまでグッとくるものはなくって、それは自分が同じ時代ならストーンズやザ・フーの方が好きだからかもしれない。
それでも大好きな曲はいくつもあって、『Come together』の不穏な演奏、『ノルウェイの森』のような美しい楽奏、『Strawberryfierds forever』の懐かしくもサイケで泣きそうになる感覚は、もう本当に素晴らしくって、人の感情をぐっと動かす何かを持っていた本物なんだなあと思ってしまいます。

某ecoさん(昨日ポートベローでニアミスしたっぽい!)は、『(ビートルズと一緒の時代に生まれなくって)生まれてくる時代を間違えた』と言っていたという話を目にしたのですが、そんなに愛することのできるミュージシャンが、自分の人生の一部に存在することって奇跡のようなことかもしれない。それだけで生まれてきた甲斐があったのかもしれない、と思わせる音楽やものごとの素晴らしさ、それはイコール生きている素晴らしさとも言えるかもしれないけれど。
"生きている素晴らしさ"といってもそんな大げさなことじゃなくって、"今日食べたご飯がおいしかった"とか、"夕焼け空の色がきれいだった"とか、そういうのと同列の感覚。うまく言えないのだけれど、そういうシンプルででも大事だと思っている感覚に近いものを感じさせてくれるものが、音楽なんだと思う。